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- 手押し式肥料散布機の組立方法です。手押し式肥料散布機の市販品の多くが自身で組立が必要となる製品です。使用前に組立と調整を行うことが必要となります。
紹介に使用した製品
メーカー:㈱和コーポレーション
製品名 :マルチ散布機 60L ( KT-60PRO)
メーカーホームページ(外部リンク):http://www.kaz-corp.com/
手押し肥料散布機の組立方法
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・梱包され分解状態の肥料散布機
配送された梱包状態を開封した状態です。タイヤ、アームが外され部品や説明書が入っています。
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・パーツ
梱包内部のパーツ一式です。
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・使用資材
組立に使用した資機材。
・ハンマー(ラバーハンマーがあればなお良い)
・両口スパナ2本
・ラッチェット
・鋏
・軍手 -
・軸受の取付
本体と右タイヤ側の軸が接する箇所に軸受(プラスチックパーツ2種類)を重ねるように差し込み軸がぶれないようにします。※
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・ワッシャーの取付
軸受とタイヤの間にプラスチック製のワッシャーを取り付けます。
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・右タイヤの取付
右タイヤ差し込み、車軸とタイヤホイール内側の穴を重ね、ボルトを差し込みナットで固定します。
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・ボルトの締め付け
右タイヤの軸に差し込んだボルトとナットを締め付け固定させます。
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・ワッシャーとエンドキャップの取付
タイヤの外側に出ている車軸にプラスチックワッシャーとエンドキャップを取り付けます。
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・エンドキャップのはめ込み
エンドキャップをしっかりとはめ込みます。ラバーハンマーがないため、軍手を当て布にしてハンマーで叩いてはめ込みます。
・左タイヤの取付
ナット、ボルトによる車軸の固定がないため、軸受→プラスチックワッシャー→タイヤ→プラスチックワッシャー→金属ワッシャー→エンドキャップの順で取り付けます。
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・ハンドルの取付
ハンドルを本体のハンドル受に差し込みボルトで取り付けます。
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・ハンドルを倒しロッドを取り付ける
ハンドルを倒し、肥料が落ちるシャッターが閉じた状態となる位置でロッドを取付ます。
写真は、タンク底のシャッターが閉じた状態です。 -
・取り付けたロッド
本体のシャッター部とハンドルのロッドを取り付けた状態。ハンドルを手前に倒した状態でシャッターを閉じる。手前に引いてシャッターが開きます。
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・組立てた肥料散布機
組立てた肥料散布機。必要に応じて付属の雨避けのカバーをかけて使用します。
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・タイヤの空気圧調整
タイヤに空気を入れ空気圧を調整します。
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・タイヤの空気圧
タイヤの空気圧25 PSI (1.7bars) 以下の範囲で用途に合わせて調整します。
25PSI≒1.75kgf/cm2 ≒172kPa
管理人は上限の170kPa程度にしました。空気圧計が無い場合、負荷をかけてタイヤが凹まない程度に空気を入れます。 -
・化成肥料投入時の容量
高度化成肥料40kgを入れた状態です。
容量は容積60リットルのため、重量ではなく体積です。粒上の高度化成40kgで丁度一杯分というくらいです。
油粕肥料で40kg入れるとややこぼれるくらいの容量です。 -
・散布範囲
歩く速度と散布する肥料の密度や形状により散布範囲に差があります。
身長175cmの管理人の歩行速度で、高度化成(粒状)で約3.5m。油粕(粉状)で約2.0m程度の散布幅でした。
※注意事項など
製品の組立は2016年5月時点で購入したものを元にしています。※の箇所の組立について、説明書に記載がなく、部品と構造を見て自身の解釈で組立てています。購入時の製品仕様の変更により組立方法が変更されている場合があります。
組立方法にあたり説明書を参考にして組立てて下さい。
説明書記載の用語などその他
機械いじりが好きな管理人でも馴染みにない単語があり頭がを捻ったため、その意味等です。・アセンブリ
2つ以上の部品が組み合われた部品一式セットのことです。・PSI(空気圧)
アメリカでよく使われる空気圧単位で、「Pound per Square Inch(ポンド・パー・スクエア・インチ)」の略。空気圧25PSI以下とは、25PSI≒1.75kgf/cm2 ≒172kPa以下です。・軸受
本ページに軸受(プラスチックパーツ2種類)として紹介しているパーツについて、部品リストによると「内車軸ブッシング」・「外車軸ベアリング」という名称だそうです。故障時の交換部品等について
保障期限が過ぎて故障した場合でも、部品供給をしていればメーカーに問い合わせることで有償で交換部品の入手が可能です。(実体験)メーカーサイトの「お問い合わせ」から交換部品を確認し手配をしてもらうことができます。なお、手元に取扱説明書があれば部品リスト記載ページを確認することで必要部品を確認し、円滑に依頼することができます。
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