- 農業機械メンテナンスナビ>農機具のメンテナンス方法>一輪車・猫車(ネコ)のタイヤ交換方法
- 農業や建設業に幅広く使用される荷物運び用の一輪車。通称、ネコ、猫車として様々な作業の利用されています。車体(アルミフレーム)に比べてタイヤ等のゴムやホイール部分。樹脂パーツは腐食が早いため、必要に応じてタイヤ交換を行います。
交換パーツ
ホームセンター等に通常のタイヤーとノーパンクタイヤの2種類が市販されています。
・通常のタイヤ
一輪車に標準で使用されている空気をいれて使用する普通のタイヤ。ノーパンクタイヤに比べて安価(800円程度)であり、重量も軽いため交換後に使いやすい製品です。
・ノーパンクタイヤ
内部が空気のかわりにゴムが入っており、エアー圧メンテナンスが不要なタイヤ。通常のタイヤに比べて割高(1,500円程度)であり、タイヤ自体が重いため交換後に移動が重く感じます。
ノーパンクタイヤは年々改良され現在では通常のタイヤに近い重量となっています。クッション性能については、通常(空気式)のタイヤに劣ります。
・グリップ
持つ手(グリップ)部分も安価で1個100円程度で交換品が売られています。腐食により劣化した場合には簡単に取替えができます。
持つ手が無い。または、大きく劣化した状態で使用すると使用者の負担が大きくなるため、意外に重要なパーツです。
タイヤ交換の方法
-
・タイヤが腐食した一輪車と交換用のタイヤ
購入後15年以上が経過した一輪車です。フレームはアルミ製のため目立った腐食がありません。しかし、タイヤはホイール部分が腐食してタイヤが外れています。用意した交換用のタイヤは、通常の空気を入れるタイプのタイヤです。
-
・古いタイヤの取り外し
長年使用したため、軸に紐等が絡まり、ナットも錆び付いています。ナットを外すため、巻きついた紐を鋏を使用し掃除します。
-
・ナットの取り外し
モンキーレンチを使用して、ナットを緩めます。
ナットが錆で癒着しているため、無理に回しても一輪車のフレームがゆがむだけで回りません。 -
・ナットへの注油
ナットが錆びて動かないため、ナットにオイルスプレー等をかけて潤滑を促します。浸透させるため注油後、5分程度放置し十分に浸透してから作業を再開します。
使用したスプレー:KURE5-56 -
・ナットを取り外し(再挑戦)
ナット部分のレンチの裏で叩いて衝撃を与えます。また、緩める方向だけでなく、締める方向にも交互に力を入れてナットを緩ませます。
ネジとボルトを揺らすようにして、ようやく緩みました。 -
・古いタイヤを外した一輪車
腐食したタイヤを外すと、錆びていないアルミフレームのみとなり、見違えるほどきれいになります。
-
・タイヤの軸幅合わせ
交換用のタイヤは、ある程度タイヤの取付幅に使用できる汎用品です。新しいタイヤの軸と一輪車のフレームの取付幅を確認し、片側のナットと軸受(内側になる薄いナット)の位置を合わせます。
-
・タイヤ軸の分解
タイヤを軸に通すため、片側のナットやキャップを外します。
-
・タイヤの取付
軸に新しいタイヤと軸受を通して、一輪車のフレームに取り付けます。
-
・ネジ締め
軸受(内側の薄いナット)とナット(外側の厚いナット)で、一輪車のフレームを挟み込むように締め付けます。
内側のナットが絡回りする場合は、内側のナットをレンチで等で抑えて締め付けます。 -
・タイヤ交換後の一輪車
外観点検で、タイヤの傾き。動作に問題ないか確認して取り付け完了です。
-
・タイヤの空気圧点検
タイヤに空気圧が適度に入っているか重量をかけて確認し、問題がなければ作業完了です。
使用後も、年1回の空気圧点検を行います。 -
おまけ 一輪車グリップの交換
-
・交換用グリップ
ホームセンターに売られている交換用グリップです。一輪車のグリップは、大きさの異なる規格もあります。可能であれば古いグリップを持参し、大きさを確認して購入します。
-
・グリップ交換の一輪車
アルミ製フレームのため本体の腐食はありませんが、グリップ部分は経年劣化により痛んでいます。
-
・劣化したグリップ
樹脂・ゴムが劣化により脆くなり欠けてフレームが露出しています。また、グリップが部分が脱落しやすいことにより、使い難くなっています。
-
・グリップの取り付け
新しいグリップをフレームにはめ込みます。
グリップの大きさは、フレームの太さに対してややきつ目のため、無理やり押し込みます。 -
・取り付けられたグリップ
左右に新しいグリップを付けた一輪車です。
グリップがしっかりはめ込まれ、持っても容易に脱落することなく安定して使用できます。