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農業機械メンテナンスナビトラクターのメンテナンス方法>トラクターのグリスアップ
 可動部や錆が発生する場所にグリスを注油して金属摩耗。水分による錆の腐食を予防します。
・グリスアップの頻度
 取扱い説明書:50時間。又は水が入った時(代掻き作業の後)
 管理人の場合:年1回

主なグリスアップ個所
・ペダルの支点3か所
 運転台の真下。ブレーキ・クラッチの軸にそれぞれグリスニップルがついています。
・センターピン1か所
 エンジンルームの下。前輪の根本付近。
 前輪と車体を支える支点個所です。
・ユニバーサルユニット
 ロータリに動力を伝えるジョイント部の内側にグリスニップルがあります。
 トラクター側・ロータリー側にそれぞれ1か所づつあります。
 怪我防止にカバーが装着されている場合、カバー外すかずらすとジョイント部が見えます。
・ポジションコントロールレバー付近
 軸部分に左右2か所にグリススプレーを吹き付けます。
 この他、アタッチメントの取り外しに使用する可動部の部分全体に吹き付けます。
・尾輪
 畑使用ですので、水田ではあまり使用しない尾輪(左右2個)があります。尾輪のベアリングは壊れやすいので、尾輪の軸に内側と外側からそれぞれグリススプレーを吹き付けます。
・ロータリー
 ロータリー受部のベアリング(密閉式)について、工具がないとグリスアップできないため実施していません。このため、10年程度でベアリングが破損します。
・クローラー(キャタピラ)
 後輪がキャタピラのクローラートラクターの場合は、クローラーへのグリスアップを行います。
 詳しくは、クローラ運搬車のメンテナンス方法 > クローラ運搬車(キャタピラ)のグリスアップ へ

グリスの種類
 リチウムグリス(マルチパーパスグリス)、シャーシグリスでも可能。ただし、クローラー(キャタピラ部分)はリチウムグリス。

トラクターのグリスアップ箇所

  • ペダルの支点3か所
  • ・ペダルの支点3か所

     運転台の真下です。ペダルのシャフトにグリスニップルが3個並んでついています。

  • ペダル支点のグリスアップ
  • ・ペダル支点のグリスアップ

     グリスニップルにグリスガンで繋いで注油します。古いグリス(黒色)が新しいグリス(黄色)に押し出されてきます。
     グリスが切れている場合、水が出てくる場合もあります。

  • ポジションコントロール付近
  • ・ポジションコントロール付近

     後部のロータリを調整する各ジョイント部分にスプレーグリスを吹きかけます。
     可動部と思われる部分に適当に吹き付ければ完了です。

  • ユニバーサルユニットのグリスニップル
  • ・ユニバーサルユニットのグリスニップル1

     ユニットの保護カバー(黄色)をずらすと、ジョイントの内側にグリスニップルが付いています。

  • ユニバーサルユニットのグリスアップ
  • ・ユニバーサルユニットのグリスアップ2

     向きにより注油が難しいため、注入しやすい角度に調整してグリスガンに繋ぎます。ジョイント内部から古いグリスが押し出されます。
     ユニバーサルユニットの詳しいグリスアップ方法については、ページ下部を参照。

  • 尾輪
  • ・尾輪

     尾輪の軸を掃除して、内側と外側にスプレーグリスを吹きかけます。

  • 尾輪の軸
  • ・尾輪の軸

     尾輪の向きを変える軸にもスプレーグリスを吹きかけます。

・この他
 前輪の向きを調整するロッドの可動部。センターピン。この他錆が付着するネジ等に気になる個所に吹き付けて作業完了です。

・ユニバーサルユニットのグリスアップ
 ユニバーサールユニットにグリスアップをするときは、安全のため必ずエンジンを停止させます。また、グリスアップ後は低速で動かし新しいグリスをなじませます。
 プロペラシャフト・ユニバーサルジョイントのグリスアップについてより詳しい説明は、
 スピードスプレイヤーのメンテナンス方法>ユニバーサルジョイントのグリスアップ へ

 次ページ:トラクターのラジエーター冷却水の交換・補充

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