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農業機械メンテナンスナビトラクターのメンテナンス方法>トラクターのオイルエレメント交換方法
 大型の農業機械では、車同様にエンジンオイルをろ過するオイルエレメント(オイルフィルター)が使用されています。オイルエレメントは、エンジンオイルをろ過し不純物などの異物を除去する役割を持っている重要なパーツです。エンジンオイルの交換の時に合わせて実施します。
・オイルエレメント交換目安
 取扱説明書:300時間 又はエンジンオイル2~3回交換毎に1回
 管理人の場合:10年に1回。又は、1度も実施しない。紹介に使用したトラクターは、中古による購入以来約10年程度経過して初めての実施です。

・交換しなかった時の影響
 オイルエレメントは、エンジンオイルからゴミを除去することにより徐々に目詰まりを起こします。このため、完全につまりが発生するとエンジンオイルの潤滑を妨げる要因となり、エンジンに致命的なダメージを与えます。
 通常、エレメントが詰まったときにエレメントを通過しない系統でオイルが一定量潤滑する構造となっているらしいですが、オイルエレメントが完全に詰まっているとエンジンは長く持たないと言われています。また、エレメントが汚れていることで、エレメントによるろ過機能が十分に機能せず、汚れたオイルが潤滑することによりエンジンを徐々に痛めて寿命が低下すると言われています。

・実際のところ
 車でもオイルエレメントの交換を行わずオイル交換のみを実施していた場合、運が悪ければ壊れます。しかし、廃車にするまで何も支障がない場合もあります。
 トラクター等でもミッション等の油圧系オイルを交換せずに壊れると修理費が多額となり廃車となるため、1度もエンジンオイルのエレメント交換を実施しなくてもエンジンオイルさえ定期的に交換していれば先に他の部分が壊れて廃車となることが多く、廃車になるまでエレメントに起因する問題が起きないかも知れません。
 また、周囲の農家を見ても特別大きなトラクター(大型特殊機械に分類される)以外では、機械メンテナンスが好きな農家はしていますが、特に興味がない農家は販売店等の整備から指摘されない限りほぼ放置しているように思います。

・交換用オイルエレメントついて
 オイルエレメントは、口径や形状等の違いにより非常に多くの種類があります。事前に適合品を容易してから作業を行います。また、割と安価なパーツであり定価1,000円~2,000円程度ですが通販等で600円~1,200円程度入手することが出来ます。

・使用できるエレメントについて
 もともとの取付けられてるエレメントと違うものでも、機械の機種とエンジンの形式が適合していれば異なるメーカーエレメント(異なる番号)でも取り付けることが可能です。
 しかし、口径のほかエンジンルームのスペースの都合などから必ず使用できるわけではありません。機械の種別と型式を元に適合するか確認して購入して下さい。
 代用できるエレメント例
 ・武甲産業ZO-127 → ユニオン産業JO-180 など

トラクターのオイルエレメント交換方法

  • オイルエレメント交換資材
  • ・使用資機材

    交換用オイルエレメント
    オイルフィルターレンチ チェーンタイプ※1
    オイルをふき取るウエス
    この他オイル交換道具一式
    (オイル・廃油処理パック・オイルジョッキ 等)

  • ヤンマートラクター
  • ・交換を実施するトラクター

     ヤンマーF5トラクターです。オイルエレメント、オイルドレインはエンジンルームの右側面にあります。

  • エンジンカバーの取り外し
  • ・カバーの取り外し

     エレメントの交換のため、エンジン側面のカバーを取り外します。カバー上2か所、下2か所の4か所がボルト止めしてあります。

  • カバーの取り外し
  • ・カバーの取り外し

     ボルト止めを外してカバーを取り外します。

  • エンジンオイルの排出
  • ・エンジンオイルの排出

     通常のオイル交換と同じ手順でオイルドレインよりエンジンオイルを排出します。

  • トラクターのオイルフィルター
  • ・トラクターのオイルエレメント

     取り外したカバー内部のエレメント部です。取り外すため右手で持っている状態です。
     エレメント部はホース類で狭く片手の指先しか入らない状態です。このため、大きな力を加えることが出来ず、手で外すことが出来ません。

  • フィルターレンチ
  • ・フィルターレンチの使用

     手で外すことが出来ないため、フィルターレンチを使用します。使用しているのは、チェーンタイプのフィルターレンチです。

  • フィルターレンチの使用
  • ・フィルターレンチでの取外し

     レンチをエレメントに巻き付けて、フィルターを緩めます。スペースが狭いため、レンチでは僅かしか動かせませんが、一度緩むと後は手で外すことが出来ます。
     取り外したオイルエレメントは、オイルが垂れるため、零れないように注意が必要です。

  • オイルフィルター取り付け部
  • ・オイルエレメント取付部

     エレメントの取付部です。
     古いエレメントのオーリング(ゴム)等が付着していないか確認します。

  • オイルの拭取り
  • ・オイルの拭き取り

     オイルでエンジン周辺が汚れている白煙の原因となります。また、新しいエレメント取付後のオイル漏れを確認し易くするため、オイルを可能な範囲で拭き取り掃除します。

  • オイルエレメント
  • ・新しいオイルエレメント

     取付けする新しいオイルエレメントです。

  • エレメントの準備
  • ・オイルエレメントの準備

     エレメントの取付部に付けられたビニールを外し、エレメントのオーリング(ゴム)にオイルを塗ります。写真は指先でエンジンオイルをなぞるようにしてつけています。

  • オイルエレメントの取り付け
  • ・エレメントの取付

     エレメントの取付位置に取付けます。

    ・エレメントの締め付け
     新しいエレメントのオーリングが、エンジンに設置してから2分の1から4分の3回転して締め付けます。締め付け量は、エレメントの箱等に記載されています。写真のエレメントでは3分の2回転でした。
  • エンジンオイルの注入
  • ・エンジンオイルの注入

     通常のオイル交換同様にオイルドレインを取付した後、エンジンオイルを入れます。エレメント交換時は、新しいエレメントに流れ込む分で通常のオイル交換時より200cc程多く必要となります。

  • オイルも漏れの確認
  • ・試運転とオイル漏れの確認

     エンジンオイルを馴染ませる為と、オイル漏れを確認するための試運転を行います。
     アイドリングで5分程度動かし、エレメント周り等からオイル漏れがないことを確認します。※2

  • エンジンカバーの取り付け
  • ・カバーの取り付け

     交換のために外した保護カバーを取り付けます。

・オイルの量の確認
 通常のオイル交換と同様に、エンジン停止後5分程経過してからオイル量の再度はかり、量が適正化確認します。

・この他の注意
 このページではオイル交換時に合わせてエレメントを交換する時の方法を紹介しています。
 オイル交換と同一部分の手順や諸注意については、「トラクターのエンジンオイル交換方法」を参考にして下さい。

・作業上の注意
※1 フィルターレンチについて
 フィルターレンチは、紹介しているチェーンタイプの他エレメントの上に被せて使用するカップ型と、エレメントを挟み込むように使用するプライヤータイプ等があります。
 カップ型は、適合するエレメントのみにしか使用できません(専用型)。しかし、大きさが合っていれば外れない時に大きな力を加えることが出来ます。
 挟み込むタイプ等(マルチ型)は、異なる大きさのエレメントに幅広く使用できます。
 しかし、外れない場合に大きな力を加えるとエレメントを傷つけ(変形)させることがあります。
 一般的(DIYの範囲)では、複数の種類を扱うことは稀なためカップ式の使用が主流です。
 オイルフィルターレンチに関する詳しいことは、
 共通メンテナンス項目 > 「オイルフィルターレンチの使用方法と注意点」 にて紹介しています。

※2 エレメントからのオイル漏れ
 取付けたエレメントからオイルが漏れる原因としては、
 ・取付箇所に異物が挟まっている
 古いエレメントのオーリングがエンジン側にごびり付いている。
 ・新しいエレメントのオーリングがねじ切れている
 新しいエレメントのオーリングにオイルを塗らずに取り付けたため、オーリングが滑らないために取付時にねじ切れ等が発生しています。
 オーリングがねじ切れた場合は、オーリングの交換。又は、新しいエレメントへの交換が必要です。
・エレメントの購入
 エレメントは、機種による適合品しか使用できないため、基本的に農業機械の販売店等での取り寄せとなります。
 通販では楽天市場のオ-トパ-ツエ-ジェンシ-楽天市場店にて購入することができます。
 品ぞろえが多く、農業機械でも機種番号等を入力すると適合品がマッチし、適合確認もしてくれるためかなり便利なためちょっと紹介しておきます。
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