- 農業機械メンテナンスナビ>ハンマーナイフモアのメンテナンス方法>燃料フィルタポットの清掃
- 燃料フィルタポットは、給油の際に混入する埃等のゴミ。タンク内の結露による水やタンク内の腐食による錆等がキャブレターに流れこまないよう溜まるため定期的な清掃が必要です。また、長期保管時には燃料フィルタポットとキャブレタ内の燃料を抜くとで始動トラブルを防ぐことが出来ます。
・メンテナンス頻度
・燃料フィルタポット:50時間毎 ※1
※1当サイトの管理人は果樹園内のみの使用で、1シーズン終了後に1回清掃をしています。
・長期保管時の燃料フィルタポットとキャブレタ内の燃料抜き:30日以上使用しないことが見込まれる時
・必要な道具
・OA用ダストスプレー、又はコンプレッサ等のエアー
・パーツクリーナー
・廃油受け
・長期保管での燃料抜き手順
取扱説明書では、長期保管では燃料タンクを含めた全量を抜くこととなっています。全量を抜くことは手間が大きいため、管理人はタンクは満タン。燃料フィルタポッド以降の燃料だけを抜いています。
・燃料フィルタポッド以降の燃料抜き手順
・燃料コックと閉じる→エンジンがアイドリングで状態でガス欠停止するまで待つ→燃料フィルタポッドを外し燃料を抜く→キャブレタドレインから燃料を抜く→リコイルスタータを引き、重たくなる位置で止める。
燃料フィルタポットの清掃、長期保管の燃料抜き手順
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・燃料フィルタの清掃用具
・アルミトレー
廃油受けとして使用します。狭い箇所に使用するため変形するアルミトレーが使い易いです。
・OA用ダストスプレー
・パーツクリーナー -
・清掃を行う燃料フィルタポッド
内部に異物を除去するフィルタ。漏れを防ぐゴムパッキン。異物が溜まるフィルタポッド(カップ)で構成されています。 -
・燃料コック
取外しに燃料が流れないよう、最初に燃料コックを閉じます。 -
・フィルタポッド(カップ)の取外し
フィルタポッド(カップ)を回して取り外します。取外しの際、フィルタとゴムパッキンが落下することがあります。
下に油受けとしてアルミトレー等を置き、燃料と落下した部品を受けて紛失に注意ます。 -
・フィルタポッドを外した内部
下から除くとフィルタが上側に貼り付くようについています。フィルタは小さく薄いメッシュのため、工具などを使用して無理に取外すと破損します。破損と紛失に注意して取り外します。
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・OA用ダストスプレーによるフィルタの取外し
フィルタが簡単に外れない時は、OA用ダストスプレーを吹き付けることで無理なく外すことが出来ます。エアーで飛ばされて紛失しないよう注意が必要です。コンプレッサエアーを使用すると、勢いが強すぎて紛失するリスクが高いので特に注意が必要です。
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・フィルタの清掃
フィルタに付着したゴミをエアー(OA用ダストスプレー、又はコンプレッサ等のエアー)で吹き飛ばします。
汚れが酷い時は、パーツクリーナーを使用すると容易に清掃出来ます。※1 -
・フィルタポッド(カップ)の清掃
フィルタポッドの溜まったゴミをカップを逆さまにして落とします。ゴミが落ちない時はエアー(OA用ダストスプレー、又はコンプレッサ等のエアー)で吹き飛ばします。
汚れが酷い時は、パーツクリーナーを使用すると容易に清掃出来ます。※1 -
・燃料フィルタとゴムパッキンの取付け
上からフィルタ、ゴムパッキンの順ではめ込みます。 -
・フィルタ等の取付け確認
下から覗き込みフィルタとパッキンが正しく装着されているか確認します。フィルタが傾いてポッド(カップ)で挟むとフィルタが破損するため、取付け状態を確認することが大切です。 -
・燃料フィルタポッドの取付け
フィルタポッド(カップ)を取付け元の状態に戻します。・燃料漏れの確認
コックを開き燃料が漏れないか確認します。燃料漏れの原因は、ゴムパッキンやフィルタポッドの取付けが悪い。ゴムパッキンの劣化が原因です。※2
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・長期保管での燃料抜き
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・燃料コックを閉じる
燃料コックを閉じてエンジンがアイドリング状態でエンスト停止するまで待ちます。
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・フィルタポッドの燃料抜き
フィルタポッドを取外し、内部の燃料を捨てます。
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・キャブレタドレインからの燃料抜き
気化室(キャブレタ)下のフロート室につくドレインから燃料を抜きます。紹介した機種では、ピンを引くと燃料が抜ける設計となっています。
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・エンジン内部の癒着防止
リコイルスタータ引き重くなった位置(内燃機関が圧縮状態)で停止させます。
※1 パーツクリーナの使用について
樹脂(プラスチック)パーツや特にパッキンのゴムにパーツクリーナを使用すると、強力な脱脂作用によりパーツが劣化します。パーツクリーナは、不要なら使用を控えて多用しないよう注意が必要です。
※2 ゴムパッキンの交換
フィルターポッドに用いる耐油性のゴムパッキンは、数年(5年を超えてくと)劣化により交換が必要となることがあります。しかし、純正パーツは販売店等でないと入手が困難です。管理人は水道用のゴムパッキン(耐油性の高いニトリルゴム性)の似た大きさの物を代用しています。ニトリルゴムは耐油性が高いため、実害はありませんがパッケージに油に使用しないで下さいと明記されています。代用する際は、自己責任で参考にして下さい。
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