- 農業機械メンテナンスナビ>防錆処理の方法>防錆剤を使用した防錆処理
- 傷により塗装が大きく剥がれる。錆びにより腐食が激しい場合や、錆びやすい環境・用途で使用する場合には専用の錆止材を使用して上で塗装を行う防錆処理を行います。
茶色等の防錆剤を使用すると、塗装を行わないと見た目がとても悪くなるため大掛かりな作業となります。錆びの範囲が僅かな場合、防錆剤を使用せずに塗料のみを使用する。透明防錆剤を使用する等して悪化防止を行い、何れ広範囲になってから塗装を考慮した防錆処理の検討をお勧めします。
透明防錆剤は、「メッキ用透明防錆剤による防錆方法」へ防錆剤
・スプレータイプ
使用しやすいスプレータイプの防錆剤。1本700円程度で市販され使い易いです。しかし、スプレータイプは噴霧として使用できるよう防錆剤の粒子が細かく、防錆効果がペンキタイプと比較して低いです。
・ペンキタイプ
刷毛で塗って使用する防錆剤。スプレータイプより防錆剤の粒子が大きいことから、より高い防錆効果を得ることが出来ます。大掛かりな防錆作業でないと薬剤の無駄となる分が多くなります。
防錆剤を使用した防錆処理
-
・使用資機材
・錆び取りナイロンブラシ
・金属ブラシ
・防錆剤(さび色)
・ラッカー塗料※
・パーツクリーナー
パーツクリーナーは、塗装面に油分がある時に油分の除去に使用します。今回の塗装作業では使用していません
塗料では、農業機械用塗料スプレーもホームセンターに市販されています。詳しくはページ下部を参考。 -
・防錆処理の箇所
塗装が剥がれ、錆が発生した箇所です。
-
・防錆面の掃除
防錆を行う個所を金属ブラシで錆び取りを行います。 また、防錆剤が付着し易いよう既存の塗装もとります。
※錆は完全(可能な限り)に除去。塗装は取れる範囲で除去作業を行います。 -
・錆び取りした箇所
金属ブラシで汚れや錆を落とし清掃しました。 -
・使用する防錆剤(さび色)
一般的な金属用スプレー防錆剤です。 -
・防錆処理
20cm程度の距離から軽く吹きかけます。
防錆剤はかなり垂れるため、掛け過ぎ(厚塗り)に注意します。 -
・重ね塗り(2~3回程度)
防錆剤が乾いたのを確かめ重ね塗りを行います。 -
・塗装
ラッカースプレーで塗装を行います。塗装も防錆同様2~3回に分けて行います。 -
・塗装完了
塗装が完全に乾いたら作業完了です。 -
※農業機械用塗料スプレー
大きなホームセンターでは農業機械と同一色の塗料も市販されています。写真はKBLの農機用アクリルラッカースプレー
・ヤンマーレッド2、クボタレッド・赤色1号・イセキコスモブルー。
この他多くの農業機械の色が純正品より安価で1本1,000円程度で市販されています。専用の塗料は塗装箇所が目立たなくなり仕上がりが綺麗になります。
・塗装について
色塗装は、見た目の向上という趣旨もありますが、防錆剤の表面をコーティングする役割を持っています。防錆剤に重ねて塗装を行うことで厚みが増し、より強い防錆効果を期待することが出来ます。防錆剤を使用せずに塗装を行っても、一定の防錆効果を得ることが出来ます。
次ページ:亜鉛メッキの防錆方法