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農業機械メンテナンスナビ防錆処理の方法>亜鉛メッキの防錆方法
 屋外で長期に使用される資機材では、高い防錆性能を持つ亜鉛メッキによる防錆がなされています。亜鉛メッキは優れた防錆性能を持ちますが、物理的な衝撃等で傷がついた時、メッキの隙間から錆が発生します。
 亜鉛メッキがなされた構造物では、傷や等の防錆にも亜鉛を主成分とする防錆剤を使用しなければなりません。
・亜鉛メッキ加工について
 亜鉛メッキは防錆性能(鉄が錆びる代わりに亜鉛が腐食され鉄を錆から守る犠牲防食作用)がとても高いことで知られていますが、一重に亜鉛メッキと言っても、大きく2種類のメッキ処理方法があり、防錆効果が大きく異なります。
 また、亜鉛メッキを使用した工作物では、使用するボルトやクランプ、その他の部材についても高い防錆性能を持つ素材が使用されることで、全体の防錆性能(耐腐食性能)を高めています。
・電気亜鉛メッキ(先メッキ)
 防錆被膜が薄く効果期間が短いが、メッキ費用が比較的安い。安価な単管パイプ等で使用さています。
・溶融亜鉛メッキ(ドブメッキ)
 防錆被膜が電気亜鉛メッキと比べて厚く効果期間が長いが、メッキ費用が高額。果樹棚の支柱や鉄塔等で使用されいます。
・常温亜鉛メッキ(有機系ジンクリッチペイント)
 亜鉛末を主成分とする塗料のようなものです。被膜が金属なのでメッキなのですが、通常のメッキ加工(電気亜鉛メッキ、溶融亜鉛メッキ)と全く別物です。商品名「ジンクリッチ」や「ローバル」として市販されています。亜鉛メッキの補修材や、鉄の防錆塗料として使用することができます。

・常温亜鉛めっきと溶融亜鉛メッキの違い
 ジンクリッチ、常温亜鉛めっき(ローバル)は、工場での加工が必要となる他のメッキ加工と異なり、後からでも塗ることで防錆処理をすることができます。
 このため、経年劣化で亜鉛メッキの効果が無くなった被膜の補修。構造物を組立後に錆びやすい外面部分への防錆強化。組立時の傷が付いた個所。異なる防錆部材(単管パイプのクランプやベース等のユニクロメッキ部など)への防錆処理として使用することができます。
効果の違い ジンクリッチ・
常温亜鉛めっき(ローバル)
溶融亜鉛メッキ
(ドブメッキ)
塩害(海水・潮風)
きずの防食
(犠牲保護作用)
×
耐光性
(太陽光)
耐きず性 ×
耐摩耗性 ×

亜鉛メッキの防錆処理

  • カンペハピオ ジンクリッチスプレー
  • ・使用資機材

    ・金属ブラシ
     (錆が深い場合は、金属ヤスリが必要)
    ・ジンクリッチペイント剤(亜鉛防錆剤)
    (写真:カンペハピオ ジンクリッチスプレー )
     錆が広い場合はディスクグラインダー(錆取り用ナイロンディスク、鉄工用砥石)。防錆剤では液体のローバル缶が便利です。

  • 亜鉛メッキに発生した錆
  • ・錆の個所

     亜鉛メッキの傷に発生している錆びです。被膜が経年劣により消費された箇所や、傷によりメッキが大きく剥がれた箇所。表面に鉄粉等の他の金属が付着した箇所に錆が発生します。

  • 金属ブラシによる錆取り
  • ・金属ブラシによる錆取り

     金属ブラシを用いて錆取りを行います。
     錆が深く地金が錆びている時は、金属ヤスリで研磨します。※
     錆取りにより発生した錆の粉、その他の付着している汚れや油分も除去します。

  • ディスクグラインダーによる錆取り
  • ・ディスクグラインダーによる錆取り

     錆取り用ナイロンディスクをつけたディスクグラインダーで錆取りを行います。
     地金(金属部分)が錆びている時は、鉄工用砥石で錆びた箇所を研磨します。※

  • 防錆処理
  • ・防錆処理
     20cm程度の距離から軽く吹きかけます。掛け過ぎ(一度に厚塗りしないよう)に注意します。
  • 防錆の重ね塗り
  • ・重ね塗り(2~3回程度)
     1回塗装した後、乾いた状態です。被膜がひび割れするため、厚塗りすると斑が目立ちます。
     防錆剤が乾いたのを確かめ重ね塗り(2~3回)を行い、防錆処理が完了です。
  • ローバル
  • ・ローバル
     ローバル株式会社のジンクリッチペイント。常温亜鉛めっきローバルで防錆性能が高い赤色の缶です。この他、シルバー色や一度で厚塗りできるものなど、種類で缶の色が異なります。
※ヤスリ、砥石による研磨
 錆が亜鉛メッキ内部の金属に到達し、侵食している場合にはヤスリ・砥石による金属の研磨が必要となります。錆が金属部を侵食している(金属部を研磨する)とその分強度が低下しているため、金属部に錆が到達する前に防錆処理を行うことが重要です。
 単管パイプなど差し替えが容易な部材で強度が必要時は、部分的な買替(入替)の検討が必要となります。

・ローバルの液体缶とスプレー缶
 常温亜鉛めっきローバルでは、液体の塗料缶とスプレー缶が市販されています。用途・効果は同じものですが、液体の塗料缶が安価。スプレー缶が使い勝手が良いです。
 多量に使用や使い切るのであれば液体の塗料缶。部分的な少量使用であれば、残りを保存し易いスプレー缶を便利です。
 また、所感としてですが液体の塗料缶の方が防錆(剥離などを含む)が長く持つように感じられます。
・液体の塗料缶1kg(2㎡2回塗り):約2,800円
・スプレー缶300nl(0.4㎡2回塗り):約1,700円

・単管パイプの防錆
 単管パイプに発生する錆取りや防錆処理では別ページ:単管パイプの利用とメンテナンス方法>単管パイプのサビ落としと錆止め で紹介しています。

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