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農業機械メンテナンスナビ共通メンテナンス項目>ブースターケーブルのつなぎ方(ジャンプスタートの方法)
 車や農業機械のエンジンスタート時にバッテリーによるセルモーターが回らない。セルモーターの回転に勢いがなくエンジンがかからない時、ブースターケーブルを繋ぐことによるジャンプスタート(ジャンピングスタート)でエンジンを始動させます。
ブースターケーブルの選び方
 ブースターケーブルは、規格(必要とする電流(A:アンペア))と必要とする長さに決定されます。
 普通自動車まで所有する過程では80A。トラクター等のディーゼルエンジンの農機がある農家では100Aのものがあれば重宝します。
 長さは使用が想定される状況に応じた長さで選択します。隣合った車両の接続であれば3.5m、縦列であれば5m。屋外から車庫内への接続等に便利な10mも市販されています。
 縦列駐車でも多くの場合で5mあれば十分な長さがあります。
 大きな規格であれば使用に問題はありませんが、不必要に大きなものは端子に接続するグリップ部も大きくなるため、小さなバッテリーでは端子の間が狭いことから作業性が低下します。(バッテリー端子に繋ぎ難くなります。)
 市販されている主な規格 用途 
50A 軽自動車~普通小型車(1500cc)
80A 軽乗用車~普通中型車(2000cc)
100A 軽自動車~普通大型車、RV車、ワンボックス車、農耕車
120A 軽自動車~大型トラック
ジャンプスタートの方法
 ブースターケーブルの使用では、同封されている説明書を良く読み使用してください。紹介している手順は通常(12Vのエンジン車)の方法の管理人による自己流です。特に正規手順では安全のためエンジンを停止して作業することが基本です。紹介する手順は管理人の作業方法のため参考にとどめ、正規手順で実施してください。
1.同一電圧(通常12V)の救援車を用意(エンジンをかけたまま)
2.ブースターケーブルをつなぐ
 故障車の+端子 → 救援車の+端子
 → 救援車の-端子 → 故障車の-端子 の順に接続。
3.救援車のエンジンを少し高回転にして、数分ほど故障車の充電を行う。
4.故障車のエンジンをかける。
5.ブースターケーブルを外す(取付時と逆の手順で取り外す)
 故障車の-端子 →救援車の-端子
 → 救援車の+端子 → 故障車の+端子 の順に外す。
※作業中、救援車及び故障者の主な電装(エアコンや熱線等)は切って作業を行います。
※救援車が故障車より小型の時、アイドリング状態で故障車への充電を行うと救援車のバッテリーが大きく減ります。救援車のエンジンを少し高回転しておく。作業後も直にエンジンを切らず充電しておくことが必要です。
※ハイブリット車などの特殊な車両では手順が大きく異なります。

ジャンプスタートの主なトラブル
①故障車のエンジンがかからない
①-1原因:ブースターケーブルが細いことによる電流不足。救援車からの出力不足など。
対策:故障車への充電時間を長くし、エンジン始動時のブースターケーブルと救援車の負担を軽減する。ブースターケーブルの予備ある場合、更に同じように追加して接続する。
 ブースターケーブルを大きいものにする。救援車を出力を大きいものに変える。
②-2原因:ブースターケーブルの断線、接続部(ワニ口)の接触不良など。
対策:ブースターケーブルの交換。接続部(ワニ口)の点検し、接続部が白化していれば白化部を削る・磨く。

②グリップやケーブルが異状発熱する(被覆が溶けるなど)
②原因:ブースターケーブルの容量不足。被覆内部で銅線が腐食や一部断線しかかっている。
対策:容量の一回り大きい規格のものに変更する。
 仕様したブースターケーブルの容量が十分である場合、被覆内部の腐食や断線であると判断し新しいものと交換する。

③ブースターケーブルを外すと故障車のエンジンが止まる
③原因:ディーゼルエンジンはアイドリングでも常にバッテリーを必要とします。バッテリー端子等の接続不良や、バッテリーや発電機が故障していると、ブースターケーブルを外すとエンジンが止まります。
対策:バッテリー端子等の接続に問題がないか確認する。原因がバッテリー本体と断定できるのであればバッテリー交換を行う。自身で判断出来ないのあれば、ブースターケーブルによる復旧をあきらめ業者等に修理依頼を行う。

④救援車のエンジンがかからない
④原因:故障車に対してブースターケーブルを接続したことで救援車自身が電流不足のため始動できなくなった。
対策:ブースターケーブルを外して始動する。救援車には一回り大きい車両を用意する。一回り大きい車両がない場合、エンジンをかけた状態でブースターケーブルを接続し、作業を行う。(正規手順では安全のためエンジンを停止して作業することが基本です。エンジンをかけた状態での作業は危険のため真似しないで下さい。)

ブースターケーブルの保管方法と交換目安
 未使用の状態であれば車のトランクルーム等に数年放置しておいても基本的に大きな支障はありません。しかし、内部は銅とアルミに表面が被覆されている電線であるため、使用後や倉庫等の保管では注意が必要です。
・保管方法
 ブースターケーブルは電線であるため、湿気がない冷暗所に保管できることが理想です。
 雨天時の使用などでケーブルやケーブルを入れる袋が濡れた場合、ケーブル及び袋の水分を十分に乾かしてから収納します。
 直射日光は被覆の劣化を早めます。直射日光が当たらない場所に保管します。
 ケーブルの捻じれやケーブルを折り曲げると断線原因となります。捻じれをとり、丸める。購入時の袋に戻す時は、折り返し部を折り曲げないように収納します。

・交換目安
 古くなるとケーブル表面の被覆が硬質化するため、ケーブルを伸ばす際などにひび割れが発生します。ひび割れ発生が交換の目安です。
 ひび割れたケーブルが水溜まりや雨天により濡れるとショート等の危険があります。
 また、ひび割れが大きくなり内部の銅線が露出していれば危険のため使用できません。

ブースターケーブルのつなぎ方(ジャンプスタートの方法)

  • 救援車の用意
  • ・救援車の用意
     バッテリーが上がったトラクターに軽トラックを使用してエンジンを始動します。(以下、故障車をトラクター。救援車を軽トラックとして紹介します)
     ブースターケーブルを繋ぎやすいよう、バッテリーの付いた方向を近づけて停めます。
  • ブースターケーブルを用意
  • ・ブースターケーブルを用意

     赤黒の識別がされたブースターケーブルです。赤と黒に違いはありませんが、識別のため赤は+端子。黒は-端子に使用します。

  • ブースターケーブルを取付1
  • ・ブースターケーブルを取付1
     ブースターケーブルの赤グリップ両端を持ち、片側をトラクターの+端子と接続します。反対側の赤グリップが他に触れないよう注意して作業を行います。
  • ブースターケーブルを取付2
  • ・ブースターケーブルを取付2
     トラクターに繋いだ反対側のブースターケーブルの赤グリップを軽トラックの+端子と接続します。
  • ブースターケーブルを取付3
  • ・ブースターケーブルを取付3
     ブースターケーブルの黒グリップを軽トラックの-端子と接続します。
  • ブースターケーブルを取付4
  • ・ブースターケーブルを取付4
     軽トラックに繋いだ反対側のブースターケーブルの黒グリップをトラクターの金属ボディに繋ぎます。つなぐ箇所はアース線の周辺や未塗装の部分ならどこでも良いです。
     軽トラックのエンジンがかかっていれば、正しく接続されると軽トラックのエンジン音が重くなります。(エンジンをかけた状態での作業は危険のため真似しないで下さい。)
  • トラクターのエンジンを始動
  • ・トラクターのエンジンを始動
     軽トラックのエンジンを少し高回転にして数分程度放置し、トラクターのバッテリーを補充電します。
     軽トラックのエンジンを吹かす。又は少し高回転の状態でトラクターのエンジンを始動させます。
・ブースターケーブルの取外し
 ブースターケーブルを取付逆の手順で取外しを行います。
 エンジン始動直後はケーブルやグリップ部分が発熱している場合があります。作業中は軍手等を使用するなどし、火傷に注意します。

・バッテリー上がり後の充電
 トラクターであれば作業を行う。車であれば周囲を走行する。主な電装(エアコン、熱線など)を停止し、エンジンを中回転にしておくなどして充電させます。自力で始動可能な程度に充電させるには、少なくとも30分以上必要です。アイドリングでの充電では発電量が少ないため充電時間は更に長く必要となります。充電には作業や走行による充電が理想です。
 なお、空の状態からフル充電するには作業や走行状態で2~3時間程度の時間が必要となります。

・その他
作業者が1人の時:ケーブル接続後、救援車のエンジンを少し高回転にした補充電の時間を長くします。(故障車のエンジン始動時、救援車がアイドリング状態となるため、先に充電を長く行うことで電流負荷を軽減します。)

作業者が2人の時:故障車のエンジン始動時、先に救援車のエンジンを高回転にして故障車のエンジンを始動させます。(救援車からの電流出力が上がり、エンジンが始動し易くなります。)

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