- 農業機械メンテナンスナビ>チェンソーのメンテナンス方法>チェンソーの目立て方法>チェンソーの目立て 初心者編
- チェンソー付属している専用の丸ヤスリを数回当てるだけで、手軽に切れ味を回復させます。
・メリット
ヤスリを刃に沿わせて数回(1~3)充てるのみのため、手軽に行うことができます。ヤスリの向きさえ合っていれば、大きな失敗にはなりません。
また、良い目立てを行うことは出来ませんが、趣味等の使用に支障がない範囲までの切れ味を維持することが出来ます。
・デメリット
ヤスリの角度に斑ができるため、何れ切れ味にも斑が出来ます。刃が小さくなると、デブスゲージが残るためデブスが邪魔をして刃に食い込まなくなります。
・その他
仕事や趣味で余程多用しない限り、この方法で十分使用し続けることが出来ます。
チェンソーの寿命を10年で考えても、途中1回の刃の交換。又は、交換なしで寿命を迎えることができます。
この方法は、初心者がたまに行う程度の目立てで大きな失敗しない方法です。本来のやり方は、「チェンソーの目立て 中級編(目立てゲージ使用)」を参考にして下さい。
手軽な目立ての方法
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・目立てを行うチェンソー
切れ味が悪くなったら定期的に、刃の目立てを行い切れ味を回復します。剪定の使用のみでは、年1回程度の頻度で行います。
使用の際、石や支柱に当てると一度で切れなくなるため、その際には発生の都度行います。 -
・目立て前のチェンソーの刃
チェーンソーの刃の拡大写真です。
中心に写る凹み部分の左側が、実際に切るための刃になります。 -
・チェーンソーヤスリ
チェンソーの目立てを行う専用のヤスリです。チェーンソーの刃によって、4.0mm、4.7mm、5.5mm等の種類があります。
使用しているのは、4.0mm※1
柄付きタイプで1本400~800円程度の価格です。
ヤスリには、電気ドリルタイプ(チェーンソーシャープナー)もありますが、素人では写真のヤスリのほうが安全に失敗せずに出来ます。中小型機のチェンソーの刃は4.0mmが適合します。 -
・刃の目立て
チェンソーの目立て側面からの写真です。
写真では、右下がりに見えますが、水平※1にしています。 -
・チェンソーの目立て上部
刃の角度(30度)※1に合わせています。
目立ての目安としては、満遍なく2~3回研ぐ程度でも十分に切れ味が回復します。
このとき、
1.引くときに削り、押すときには研いだ刃先に当たらない※2
2.必ず刃の前方に引く向きがなる位置で作業を行います。
1.2を守ることでゲージがない事による大きな失敗を防ぎます。
チェーンソーの目立て角度は、刃の種類によって異なります。紹介している機種の刃は、91VGです。
一般向けの汎用のチェンソーの多くは、91VG又は25APが用いられています。この他は、各刃の仕様を確認してください。
刃の種類 |
ヤスリの大きさ |
目立て水平角 |
刃の角度 |
91VG(91S),91VG(91SG) | 4.0mm | 水平 | 30度 |
25AP | 4.0mm | 10度 | 30度 |
※2 削るときの動き
通常、ヤスリによる目立ては刃の状態を確認するため作業前と後を確認するため押す方向で削ります。しかし、初心者ではゲージ等を使用しない場合、刃の固定が不十分なために刃先が潰れるのを予防するためあえて引く方向で削っています。・その他
刃が上下に傾き上手くヤスリが当らない場合、ソーチェーンが緩み過ぎが原因です。ソーチェーンを張って作業を行います。目立て作業では専用ヤスリだけでなく、ヤスリ適正な角度にあてて正しく目立てをする目立てゲージ 等も販売されています。
詳しくは、「チェンソーの目立て 中級編(目立てゲージ使用)」
・エッジの調整
刃の磨耗が進んだ場合は平ヤスリを用いてデブス(エッジ)を削ります。詳しくは、「チェンソーの目立て 中級編(デプス調整)」
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