- 農業機械メンテナンスナビ>ハンマーナイフモアのメンテナンス方法>ハンマーナイフモア取付ボルトの再利用
- ハンマーナイフモアの刃の交換では取付ボルトも全数交換を行います。刃を裏返して再取付をする際は、ボルト・ナットも再利用することが出来ます。しかし、腐食や変形により状態が悪いとき。緩み止め(フリクションリング)が破損している場合には交換を行います。
・取付ボルト・ナットの腐食
フリーナイフの裏返し作業や刃の交換は、1シーズン毎(1シーズンでナイフの裏返し。2シーズンでナイフとボルト・ナットの全交換)に行うため、フリーナイフの寿命とボルト・ナットの寿命は同じとなります。
しかし、使用量が少ないとフリーナイフの摩耗が少なく、1シーズン毎に裏返し等の作業を行う必要がありません。使用量が少なくても経年により錆などの腐食が浸食するため、交換作業を行ってからの期間が長い場合には、取付ボルト・ナットの状態を確認して再使用する必要があります。
・取付ボルト・ナットの寿命
取付ボルト・ナットは経年により腐食するほど固着し外れ難くなります。また、ナット・ボルトの角が腐食により丸みを帯びることで固着した状態から外すために大きな力を加えた際になめやすく、ねめることで更に外せなくなります。
取付ボルト等の腐食は、使用状態や保管場所。清掃や防錆などで大きな差がありますが、経験上、1年毎の取付け取外し。2年で交換では摩耗による変形を除くと特に考慮する必要はありません。しかし、取付け取外し期間が2年あると腐食と固着でかなり状態が悪くなります。取付ボルト・ナットを再使用する場合、外すことを考慮すると使用期間が3~4年で限界となります。
・取付ボルト・ナットの特長
ハンマーナイフモアのフリーナイフの取付ボルト・ナットは、回転時の振動や衝撃により破断や緩み脱落することがないよう、強度の高いボルトとゆるみ止めナット(フリクションリングと呼ばれる特殊バネがある)が使用されています。
専用品以外(強度が低い)の取付ボルトやゆるみ止め機構が損なわれたナットを使用して力任せに締め付けると、使用時に取付ボルトの破断や取付部のブランケットが変形する原因となります。
・取付ボルト・ナットの予備の準備
取付ボルト・ナットはセット1組で300円程度で販売されています。交換用の刃を購入する際、交換用に数組追加で購入しておく。または、前回の交換で取り外した中から状態の良い取付けボルト・ナットを数組廃棄せずに保管しておくことをお勧めします。
次回の刃の取付・取外し作業が数年後となる予定であれば、取付ボルト・ナットを全数新品に交換することも検討します。
取付ボルト・ナットの再利用

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・外したナイフとボルトセット
取付から2年経過したナイフとボルトセットです。 
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・腐食したボルトとナット
全体に錆が発生していますがボルトの笠やナットの角が残っています。また、ネジ山に損耗や歪み(延び)がなく正常です。ゆるみ止めナット内側のバネ(フリクションリング)に破損もないため再利用出来ます。 
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・新品と交換が必要なボルトセット
交換が必要なボルトセットと新品のボルトセットです。
交換が必要なボルトセットは、ナットの一部が損耗し六角形になっていません。また、ボルト先端のネジ山が損耗しています。 
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・ボルト軸とフリーナイフの穴の確認
フリーナイフの穴にボルト通すと錆により接触しスムーズに通りません。
無理に通してもフリーナイフの動きが悪いため、そのまま使用することが出来ません。 
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・錆取り用具
錆取りにサンドペーパーやヤスリを使用します。錆は浮いた錆によりボルト軸とナイフの穴が接触しなければ良いのでドライバー等の先端で代用できます。 
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・ボルトの錆取り
サンドペーパーを使用してボルト軸の錆取りを行います。サンドペーパーで軸を持ち、一回りする程度で錆を取ることが出来ます。錆取り時、ネジ山部分は触れません。 
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・錆取り後のボルト軸
ボルト軸の錆により膨らんでいた箇所がとれました。 
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・フリーナイフの穴の錆
取付け穴の一部が錆により狭くなっています。

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・フリーナイフの穴の錆取り
半円のヤスリを使用して浮き上がった錆を取ります。

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・防錆の為のグリス
ボルト軸とフリーナイフとの固着を予防するため、ボルト軸にグリスを付けます。

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・再利用による取付け
取付時、ゆるみ止めナットが正常に働いているか確認して締め付けます。

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・グリスによる防錆処理の実施
ボルト・ナット、フリーナイフにスプレーグリスを吹きかけ、防錆とフリーナイフ動作の潤滑を行います。
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